春の光を浴びて、一面の黄色い花畑に佇む愛らしいペキマルプー。雑誌『chico』主催「お出かけフォトコンテスト」で受賞の栄冠に輝いたこの奇跡の一枚には、飼い主さんの深い愛が込められていました。モデルを務めたのは、元気いっぱいのココくん(4歳半)。今回は飼い主さんにお話を伺い、受賞作品が生まれた背景から、愛犬ココくんとの愛情あふれる日常の物語をお届けします。
プロが捉えた奇跡の一枚
今回の受賞作品は、ただ美しいだけでなく、飼い主さんの深い愛情と「最高の瞬間を形に残したい」という強い願いから生まれた特別な一枚です。実はこの写真、プロのカメラマンに撮影を依頼したもの。そこには、愛犬の最も輝く姿を捉えたいという、飼い主さんならではの想いが込められていました。
撮影を手がけたのは、埼玉を拠点に活動するプロのカメラマン「ワンシャッター」さん。飼い主さんは前年、ご自身で同じ花畑での撮影に挑戦したものの、なかなか思うような写真が撮れなかった経験があったと言います。「前の年に自分でも撮りに行ってみたんですけど、全然うまくいかなくて。やっぱりプロは違うなと実感しました」
一面に広がる黄色い花畑は、ココくんの美しい毛色を際立たせる最高の舞台。撮影当日は他にも人がいる中で、カメラマンがおやつを使ったり、優しく呼びかけたりしながら、辛抱強くシャッターチャンスを待ちました。その結果、作り込みすぎない、ココくんらしい自然な表情を捉えることに成功。プロの技術と、モデルとしてのココくんの魅力が見事に融合した瞬間でした。

やんちゃで優しい、家族の太陽「ココくん」
写真のモデルを務めてくれたココくんは、一体どんな個性を持った子なのでしょうか。彼の性格や飼い主さんとの出会いの物語を知ることで、写真の奥にある絆の深さがより一層伝わってきます。
ココくんの性格を尋ねると、飼い主さんは一言、「元気いっぱいです!」と笑顔で答えてくれました。4歳半になり、少しは落ち着いてもよさそうなものですが、そのエネルギーはまだまだ健在。人も他のワンちゃんも大好きな社交的な性格です。
しかし、そんなココくんにもちょっぴり苦手なものが。それは「大きな黒い犬」、特にビーグルだそう。以前、黒いビーグルに鼻を噛まれそうになった経験がトラウマとなり、今でも遠くから見つけると警戒してしまうのだとか。元気な中にも繊細な一面をのぞかせる、愛らしい個性です。

運命の出会いと成長の軌跡
ココくんとの出会いは、まさに運命的でした。先代犬であるミニチュアダックスフンドを亡くし、コロナ禍で外出もままならない日々。飼い主さんは、寂しさを埋めるようにインターネットで新しい家族を探していました。
「またミニチュアダックスを迎えたい」という想いで探すうち、偶然、秋田のブリーダーさんのサイトでココくんの写真を見つけます。その瞬間に「一目惚れだった」と飼い主さんは振り返ります。すぐに連絡を取り、ココくんは遠い秋田から飛行機に乗って、新しい家族のもとへやってきました。
数多いる子犬の中から、たった一頭のココくんを見つけ出したこの出会いは、まるで赤い糸で結ばれていたかのようです。こうして家族の一員となったココくんと過ごす何気ない日常は、かけがえのない宝物となりました。

かけがえのない日常の幸せ
愛犬との暮らしの醍醐味は、特別なイベントだけではありません。むしろ、共に過ごす何気ない日常の中にこそ、数えきれないほどの幸福が隠されています。
飼い主さんは「いつもそばにいてくれるだけで幸せをもらっています」と語ります。特に象徴的なのが、毎日の散歩です。夏の暑い時期には、なんと朝5時起きで散歩に出かけるそう。「自分一人だったら絶対にそんな時間に出かけたりしない」と笑いますが、ココくんがいるからこそ、健康的で規則正しい毎日を送れていると実感しています。
それは、愛犬に与えるだけでなく、愛犬からもたくさんのものをもらっている、素晴らしい関係性の証です。

心を読むヒーロー
ココくんは、飼い主さんの心や体を敏感に感じ取る、小さなヒーローでもあります。飼い主さんの体調が優れない時には、普段の元気いっぱいな姿とは打って変わって、静かにそばに寄り添ってくれるのです。
「具合が悪いと、あまり散歩に行こうって感じじゃなくて、一緒におとなしくしてくれるんです。ペロペロと顔を舐めてきて、まるで『ママ、大丈夫?』と心配してくれているみたいで」
その様子を、飼い主さんは「空気を読んでくれる」と表現します。言葉は通じなくても、深い共感能力で飼い主さんを思いやるココくんの優しさは、何よりも心強い支えとなっていることでしょう。

こだわりのケアとライフスタイル
愛犬との幸せな時間を一日でも長く続けるためには、心と体の健康を守る日々のケアが欠かせません。食事やお手入れへのこだわり、そして心を満たすお出かけの時間。ココくんの健やかな毎日を支えるライフスタイルには、飼い主さんの深い愛情が込められています。
食事とグルーミングへのこだわり
元気いっぱいのココくんを支える、日々のケアのポイントを伺いました。食事については、とても食いしん坊で、何でもよく食べるというココくん。だからこそ、飼い主さんは「安心なものをあげたい」と、国産で無添加のフードや食材を意識して選んでいます。特に、さつまいも、りんご、鶏肉が大好物だそうです。
お手入れについては、美しい毛並みを保つ秘訣として、こまめなブラッシングを挙げられました。しかし、ココくんは前足のブラッシングだけは少し苦手なようで、「やめてよ!」と甘噛みして抵抗することも。そんな微笑ましい攻防を繰り広げながら、毛が絡まらないようにケアを欠かしません。

お気に入りの憩いの場所
普段の散歩コースから少し足を伸ばしたお気に入りの場所が、さいたま市にある「別所沼公園」です。広々とした公園内には、ワンちゃんと一緒に入れるテラス席が魅力の「アナザープレイスカフェ」もあり、散歩の途中で一息つくこともできます。
特にこの公園は夜景が美しく、ライトアップされた景色はまるでヨーロッパの湖畔のよう。日常から少しだけ離れた「非日常感」を味わえる、飼い主さんとココくんにとっての特別な癒やしスポットです。歩いて30分という距離は夏場は少ししんどいそうですが、季節が良くなったらまた訪れたい特別な場所として大切にされています。

これからの夢と願い
「ココくんとの未来で一番願うことは何ですか?」という問いに、飼い主さんは迷わずこう答えました。「病気しないで、健康でいてほしい。それが一番です」
たくさんの思い出を作ること、新しいことに挑戦すること。それらすべての土台にあるのは、愛犬の健康です。シンプルでありながら、これ以上ないほど深い愛情が込められた言葉でした。
新たな思い出を探して
もちろん、元気な体で挑戦したいこともたくさんあります。昨年は一緒に熱海へ旅行し、楽しい思い出を作りました。これからも、ココくんと一緒にもっと色々な場所へ出かけたい、というのが飼い主さんの夢です。
「この夏の予定はまだないんですけどね」と笑いながらも、その瞳はココくんと過ごす未来の冒険への期待に輝いていました。これからもココくんと飼い主さんが紡いでいく、光あふれる日々の物語から目が離せません。
- お名前:ココくん
 - 年齢:4歳半(1月生まれ)
 - 犬種:ペキマルプー
 - 出身地:秋田県
 - 性格:元気いっぱい、人好き、食いしん坊
 - 好きな食べ物:さつまいも、りんご、鶏肉、きゅうり
 - お気に入りスポット:別所沼公園
 
飼い主さんから一言
「いつもそばにいてくれるだけで、たくさんの幸せをもらっています。これからもずっと元気で、一緒に色々な場所へ行こうね!」

愛犬との絆が紡ぐ、光あふれる日々
今回のインタビューを通して、ココくんと飼い主さんの深い絆と、日々の暮らしに溢れる愛情を感じることができました。プロカメラマンによる美しい受賞作品の背景には、「愛犬の最高の瞬間を残したい」という飼い主さんの深い愛情がありました。
朝5時の散歩から始まる規則正しい生活、体調を崩した時の優しい寄り添い、こだわりの食事やケア、お気に入りの別所沼公園での特別な時間。どれも決して特別なことではないかもしれません。しかし、そんな日常の積み重ねこそが、かけがえのない幸せの源なのだということを、改めて教えていただきました。
秋田から飛行機でやってきた小さなココくん。コロナ禍の寂しさを埋めてくれた運命の出会いから4年半。今では、飼い主さんの心を読み取り、健康的な生活をもたらしてくれる、かけがえのない家族となりました。
一面の黄色い花畑で撮影された受賞作品は、そんなココくんと飼い主さんの絆の美しさを物語る、まさに奇跡の一枚。これからも、ココくんと飼い主さんが紡いでいく光あふれる日々の物語は、多くの愛犬家の心を温め続けることでしょう。





